入院生活その3…からの転院

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こんにちは。3人の子持ちアラフィフ主婦“まのかるママ”です。
育児で感じたアレコレを発信しています。

地震その後

私が入院していた病院はヘリポートが完備されていたため、地震後は度々ヘリコプターの離着陸音が聞こえました。

総合病院だったので、様々な診療科に患者さんが運び込まれていたのだと思います。

産婦人科にも、病院が機能しなくなった地域から妊婦さんが転院してきました。

妊娠という特別な状態で、住み慣れた場所や家族から離れ、遠くの病院に入院せざるを得ない妊婦さんの心細さを考えると、切なくなってしまいます。

妊婦さんたちは当時、元気な赤ちゃんを産むことだけを考えて頑張っていたのです。

 

次々と入院してくる妊婦さんがいるということは。

出産して退院するママが、同じ人数だけいることが前提なわけで。

退院する人がいなければ、ベッドが足りないという状況が発生するのは当然です。

なんとなく嫌~な予感はしていました。

 

転院宣告

出産まで1週間となったその日、ショッキングな宣告!!

産まれてくるベビーは未熟児確定で、どうしても保育器が必要になりそうな状態。

しかしながら入院している病院では、現段階でNICU(新生児集中治療室)に空きがなく。

【参照】
NICU(新生児集中治療室)について解説
アストラゼネカ株式会社

申し訳ないが転院をお願いしたいと。

ガーン。

入院中にお世話になった先生や看護師さんのもとで出産したかった。

既に自己血300㏄も採取したのに。(帝王切開手術で出血多量になる場合に備えて、輸血用に自身の血液をあらかじめ準備しておくのだと説明されました。300㏄ですがフラフラする感覚がありました)

仕方ない。

入院生活も終盤、出産を間近に控えてありがたいことに母子ともにいたって順調。

ここまでくれば、保育器が空いている病院ならどこで出産しても大丈夫と判断されたのでした。

双胎分娩(双子の出産)は、単胎分娩以上にリスクを伴う特殊な出産です。

しかし、当時は震災により多くの病院が機能不全に陥っているパニック状態。

遠くから切羽詰まって転院してくる妊婦さんに比べれば、とりあえず安全圏内。

仕方ない。

自分に言い聞かせながら、翌日の転院準備を始めました。

転院先が偶然にも長女を出産した病院だったことが、せめてもの救いです。

 

転院

宣告後、昨日の今日で即転院。

「歩けます!」と言いましたが、歩かせてはダメなようで、病室からストレッチャーに乗せられエレベーターで1階へ。

エレベーターホールでは先生と看護師さんがズラリと並びお見送りしてくれました。

横一列になったお医者様と看護師さんが、エレベーターのドアが閉まるまで、一斉に深々とお辞儀。

(ここで出産させてあげられなくてごめんね)(ここまでの入院生活お疲れさまでした)(がんばって元気な双子ちゃんを産んでね)いろいろな気持ちが込められていたのだと思います。

当の本人はストレッチャーに横たわっていて身動きが取れず、元気なだけになんとも恥ずかしい思いをしました。

転院先への移動には救急車が用意され、けたたましいサイレンを鳴らしながら搬送されました。

生まれて初めて救急車に乗りましたが、いつも外側から眺めていた緊急車両に自分が乗ることになるとは!

しかも、ちっとも緊急ではない状況なのに。

転院先まで付き添ってくれた先生に「サイレンは鳴らさないでください」とお願いしたのですが、これも鳴らさなければダメなようで。

ちなみに転院先は、入院していた病院から目と鼻の先。

救急車じゃなくても、車で5分もかからないような場所。

歩いちゃダメだったり、サイレンは必須だったりと、いろいろ決まりがあるのでしょうね。

転院先では状態を一通り検査し、先生から説明を受けてひと安心。

ただ、腹部切開が縦か横かは選択できませんでした。

横切開を希望していたのですが、転院先では縦切開一択。

当時は横切開だと手術跡が目立たないという点だけを考えて「チェッ、縦切開か」と残念に思いました。

調べてみるとそれぞれのメリットデメリットがあり、美容面だけで安易に縦切開か横切開かを決めるべきではないと感じます。

なんだかんだで、出産予定日1週間前に無事転院となりました。

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